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不妊治療まとめ③:「治療順」と「始めどき」

妊娠を望む方の中には、自分やパートナーが「もしかして不妊かも?」と感じても、どこに相談したらいいのかわからず悩んでしまっている方もいるのではないでしょうか。「不妊治療」という言葉は知っていても、治療内容がわからないと、なかなか一歩を踏み出せないもの。
そこで今回は、知っておきたい不妊治療の内容について、今回は、杉山産婦人科丸の内院長で、順天堂大学産婦人科学講座非常勤講師の黒田恵司医師にお話をお伺いして、不妊治療の順番と、その始めどきについてまとめました。

 ※「膣(ちつ)」の表記は、医学的には「腟」が正式な表記ですが、こちらの記事では読みやすさを優先してより一般的な「膣」を使用しています。

実は内容と順番は決まっている!~不妊治療の順番~

実は、不妊治療は望んだ治療をいきなり受けられる訳ではなく、実施内容・実施する順番は、日本生殖医学会が定めたガイドラインによって決められています。

ガイドラインでは、以下の順番で不妊治療を行っていきます。
①タイミング法
②人工授精
③体外受精(生殖補助医療)

 

 

ただし、これらの治療にどれくらいの時間をかけるのか、実施する細かな治療内容は、それぞれのクリニックで医師が判断します。不妊治療を進めるにあたっては、自分が納得できて、相談しやすい医師を見つけるのも大切なことです。*1

 

 

不妊治療の始めどきは?

どのくらいの期間妊娠しなければ、不妊症を疑うべきなのか、わからないという人も多いですよね。
妊娠を希望される方は、「不妊かな?」と思ったタイミングでクリニックに相談するのがベスト

一般的には「避妊をせずに性交渉をして1年間」が不妊の基準となっていますが、20代の後半以降、妊娠率は確実に低下していきます。
そのため、30代以降で妊娠を希望する方は、1年が経っていなくても、不安に感じた段階でクリニックに行き、医師に相談してみることが大切です。
不妊の心配があっても、クリニックへの初めの一歩が踏み出せずに悩んでしまう方もいるかもしれません。それでも、不妊治療はより早い時期から行うことで、赤ちゃんに出会える確率が高くなります。
自分やパートナーが「不妊かな?」と感じたら、そのときがクリニックに行くベストなタイミングです。まずは相談からはじめてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

参考文献

監修者

黒田 恵司(くろだ けいじ)

杉山産婦人科 丸の内 院長
順天堂大学産婦人科学講座 非常勤講師

専攻領域:不妊症、不育症、内視鏡手術(腹腔鏡、子宮鏡) 専門医:日本産科婦人科学会 産科婦人科専門医、日本生殖医学会 生殖医専門医 認定医:日本産科婦人科内視鏡学会 産科婦人科内視鏡技術認定医、日本不育症学会 不育症認定医 著書: 『データから考える不妊症・不育症治療』メジカルビュー社、『Treatment Strategy for Unexplained Infertility and Recurrent Miscarriage』Springer社など

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