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クリニックに行く前に①:知っておきたい不妊治療の基礎知識

いざ「不妊治療クリニックに受診しよう」と決めても、何から準備したらいいかわからないですよね。
不妊治療のクリニックを受診する前に、不妊治療の金額や保険制度などの知識を予め身につけておくことや、準備しておくといいことがいくつかあります。すぐには用意できないものもあるため、余裕を持って準備をはじめることが大切です。
不妊治療を受ける前に知っておくべきこと・準備しておくべきことについて、広尾レディースクリニック院長の宗田聡医師にお話を聞きました。

不妊治療をはじめるタイミングはいつ?

どのタイミングで不妊治療を開始すべきかわからないという人も多いですよね。

不妊症の一般的な定義は「避妊をせずに性交渉をして1年感経っても妊娠しない」とされています。そのため妊活開始から1年を過ぎてから受診を擦る方もいます。
ただ、妊娠を希望される方は、「不妊かな?」と思ったタイミングでクリニックに相談するのがベスト

女性は、30際を過ぎると妊娠能力が低下しはじめ、35歳になると妊娠能力が著しく低下しはじめます。

30代以降で妊娠を希望する方は、1年が経っていなくても、不安に感じた段階でクリニックに行き、医師に相談してみることも有意義です。(*1)

 

不妊治療のクリニック選びのコツ

不妊治療のクリニックを選ぶ際は『 生殖医療専門医 』がいるクリニックを受診するとよいでしょう。生殖医療専門医とは、生殖医療に特化した専門知識や実績を持った医師のことで、厳しい審査を通過した医師だけが一般社団法人生殖医療医学会から認定されます。全国の生殖医療専門医のリストは、こちらをご覧ください。

 

また、上記以外にも不妊治療を行うクリニックの選び方の軸には、以下のようなものがあります。

クリニックを比較検討し、何の条件を優先させるかなど考えて自分に合ったクリニックを選びましょう。そのためにも不妊治療の基礎知識を事前に学んでおきましょう。

 

不妊治療にかかる費用と保険適用について

不妊治療を終えるまでにかかる料金の目安

不妊治療の内容にもよりますが、2022年4月の保険適用以前における「不妊治療の実態に関する調査研究」によると(*2)、体外受精をした方の29.1%が、治療費に100~200万円かけていることがわかりました。

ただしこれは、先に述べた通り、不妊治療が保険適応される前のデータのため、実際の支払額はこれよりも少ない可能性があります。

 

一方で、排卵日に合わせて性行為を行うタイミング法経験者で、治療総額が10万円未満だった方は全体の70%です。

精子を卵管に注入する人工授精経験者で、治療総額が20万円未満だった方は57.5%であることを考えると、体外受精をするか否かで金額が大きく変わってくることがわかります。

 

さらに、上記の報告書の中には、治療をしても妊娠・出産に至らなかった方も含まれています。不妊治療にかけられる上限の金額と期間は予め決めておくと良いでしょう。

 

不妊治療での保険適用と受けられる条件

2022年4月から、不妊治療に公的医療保険が適用され、人工授精や体外受精など、不妊治療の“基本治療”はすべて保険適用に変わりました。(*3)

 

 

一般不妊治療に含まれるタイミング法や人工授精と、生殖補助医療(ART)の過程である採卵・採精、体外受精、顕微授精、受精卵・胚培養、胚凍結保存、胚移植など、関係学会のガイドラインで有効性・安全性が認められた診療が対象となります。

生殖補助医療(ART)の中で、上記に加えて行われるオプション治療についても保険診療の対象となることがあります。また、問診や一部の検査も保険適用となっています。

 

しかし、保険適用で不妊治療を受ける場合、以下のような年齢制限と回数制限があります。

 

 

【年齢制限】

治療開始時において女性の年齢が43歳未満であること。

 

 【回数制限】

初めての治療開始時点の女性の年齢が40歳未満の場合は、1子ごとに通算6回まで。 初めての治療開始時点の女性の年齢が43歳以上の場合は、1子ごとに通算3回まで。

 

また、婚姻関係にある夫婦だけでなく、事実婚関係にある夫婦であれば適用可能です。

 

ただし、診療内容が保険適用の対象であっても、医療機関が保険診療を行うための届出をしていなければ、保険適用になりません。保険診療を受けたいは、方は受診するクリニックでの治療に保険が適用できるかどうか、HP等で確認しておくとよいでしょう。

 

不妊治療の医療費を抑える方法とは

 保険適用の治療については、月の医療費が一定額を超える場合は、一定額以上支払わなくてよいという高額医療費制度を利用できます。この金額の基準は年齢や所得によって異なりますが、年収約370万~約770万円の方の場合は、自己負担額が1カ月あたり8万円程度になります。

手続きの方法は、加入している保険ごとに異なるため、詳しくは加入している医療保険者(市町村や国保団体)にお問い合わせください。

 

不妊治療を受けるには、たくさんのお金と時間がかかります。自分に合ったクリニックや治療を選ぶために、事前に情報を集めて比較検討しておきたいですね。

 

また、パートナーの方とよく相談し、二人のライフプランを話し合ったうえでどこまで治療するか?いつまで治療するのか?などを決めておくことも不妊治療において大切なことです。不妊治療を経ても残念ながら子どもを授からないケースもあります。経済的にいくらまで、年齢的にいつまで治療を続けるかも予め話し合って決めておくと、夫婦間のすれ違いを避けられる可能性があります。

 

不妊治療はつらく厳しい道のりになることもありますが、お二人で協力し合える関係を築いておきましょう。

 

次の記事では「初診時の持ち物や時間・費用など」についてご紹介します。

 

 

参考文献

監修者

宗田 聡(そうだ さとし)

広尾レディース院長
茨城県立医療大学客員教授
医学博士・産業医
産婦人科専門医・臨床遺伝専門医

筑波大学卒業、1997年より筑波大学講師。 1999年 米国ボストンのNew England Medical Center(NEMC)留学 2005年 水戸済生会総合病院産婦人科部長・茨城県周産期センター長と筑波大学産婦人科臨床准教授を兼任 2012年 女性の健康をトータルにケアするクリニック「広尾レディース」を開院、現在に至る。 東京慈恵会医科大学産婦人科講座非常勤講師、筑波大学大学院や首都大学の非常勤講師等。 日本周産期メンタルヘルス学会評議員、東京産科婦人科学会評議員、産科医療補償制度原因分析委員会委員など。

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